
細菌性食中毒
食中毒は大変辛い症状があり、場合によっては重症化することもあります。食中毒には細菌性によるものとウイルス性のものがありますが、どのような違いがあるのか、食中毒の特長についてご紹介したいと思います。
細菌性食中毒の特長
梅雨の時期になると食品の保存方法にも大変慎重になりますよね。食中毒の一つ、細菌性食中毒は感染型と毒素型の二つに分けることができますが、どちらも細菌に感染した食品を食べることが原因になります。
感染型では魚介類にある腸炎ビブリオ菌、鶏卵のサルモネラ菌、また病原性大腸菌などがあります。どの菌も熱に弱い特徴がありますので、食材の調理の際には75度以上の熱で1分以上過熱をするなど、注意することが大切です。
これらの細菌に感染した食品を食べると、約8時間~20時間で発病し、下痢やおう吐などの症状がおこります。細菌性食中毒は菌が繁殖するのは季節に関係なく、少量の菌でも繁殖する力が大変強いことが特徴です。
ウイルス性食中毒との違は何?
ウイルス性の食中毒との違いはウイルスに汚染された食品を食べることや、感染者が調理したものを食べることが原因です。ウイルス性食中毒で最も有名なのがノロウイルス。原因となる食品は牡蠣などの二枚貝。ウイルスは10月~4月にかけて発生し、このウイルスは人間の腸内だけで増殖することが特徴です。ノロウイルスは感染力が非常に高く、抵抗力が弱い高齢者などは最悪命を落とす場合もありますので、大変に注意が必要な食中毒の一つです。感染者の吐物や便などが飛沫したウイルスが空気中に散漫して、そこから感染する程力が強い為、ピークになるシーズンは特に予防が大切になりますね。必ず高濃度次亜塩素酸水やハイター等でノロウイルスを除菌しましょう。
食中毒の治療と予防対策について
食中毒は夏に多いという印象がありますが、最近ではウイルス性の食中毒が多い為冬にも注意が必要になっています。食中毒になると腹痛や嘔吐、下痢の辛い症状が続き、脱水症状を起こしやすくなりますので、とにかく水分補給をすることが大切。
水も飲めないほどの重症な場合は病院で点滴を受ける治療が必要になります。
また血便が出る場合や、痛みが続く時などもすぐに医療機関に行きましょう。食中毒は扱う食材によっても異なりますが、細菌性のものは加熱処理を必ず行う事。そしてウイルス性食中毒の予防は手洗いをこまめに行うなど、日頃の予防意識が重要です。
ブドウ球菌やフグ毒などの食中毒は予防ができませんので、食事をして体調が悪くなった場合はすぐに医療機関で診察を受けてください。